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スマッシュはいつ予測すれば間に合う?~バドミントンは予測のスポーツです⑥~

みなさんお元気ですか?花粉が飛びはじめていませんか?おおかみパパです。

おおかみは花粉症ではありませんが、今朝の「ちりとてちん」(BSでやってます)で大泣きしてしまいました...(笑)。年ですねぇ。でもやっぱり「じゅんちゃん」は良いです。今朝の回は何度見てもなけます。
#もちろんこのブログでは「じゅんちゃん」はフーの目の上のたんこぶです(苦笑)。


閑話休題。今回は一体どのくらいのタイミングでショットを予測しているのかを“予測”してみたいと思います。

例によって美菜津選手と廣瀬選手の試合から、ロングハイサービス→スマッシュ→レシーブのシーンを時間軸に置いてみました。

バドミントンスマッシュとレシーブの時間の図

リアクションステップでぐっと沈み込んだところ(伸び始め)から、離陸(両足がコートから離れるまで)は0.13秒。水泳のスタートの0.35秒より速いですね。
#水泳は遠くへ飛ぶために反動を大きくとりますから、納得です。


...で、前回、選択肢が6のとき反応時間は約0.6秒と書きました。それだとレシーブのヒットから逆残してスマッシュを打つ人が振り始めたあたりの景色を元にショットを予測している感じになりますね。

バドミントンスマッシュとレシーブとリアクションタイムの図


ただこの0.6秒という値、頭で判断するまでと、筋肉を動かして目的を達成するまでの時間が混ざってしまっているようにも思えます。
#バドのレシーブは単純にボタン押すよりも時間かかりそうですよね。

そこでもう少し調べたところ、頭で判断する時間と、筋肉を動かして目的を達成するまでの時間を分けて数式化したすんばらしい方がいました。ヒックさんです!
#いや、もちろんおおかみは会ったこともありませんwww。

数式はこちら!
T = a+b log2 (n+1)
えーっと、中学生のなのちゃんずには難しいですよね(苦笑)。
でも、できるだけ簡単に説明するのでもうちょっとつき合ってください。

Tがいま調べたい選択反応時間です。
aは大雑把に言うと、筋肉を動して目的を達成する時間。水泳で言うと、筋肉に信号が届いてから、足がスタート台を離れるまでの時間です。

逆にa以外のむんずかしい式の部分が頭で判断する時間になります。
そこのところを少し説明してみます。

n は選択肢の数です。前回、バドミントンだと少なくとも6はあるかな~と書きました。
…で、問題は log ってやつです。こいつはですね…、ちょっと特別な関数だと思ってください。こんな感じのやつです。

y=log(x)のグラフ

xが増えて行ったとき、yは最初にグッと増えて、だんだん増えかたが少なくなる感じですね。

なので、選択枝が増えるにしたがって、最初はグッと選択反応時間が増えます。選択肢が増えてくると、選択肢が増えても、反応時間はあまり増えなくなっていきます。


具体的に数字を入れてみましょう。ここでは筋肉を動かす時間を無視して、判断だけの時間を計算してみます。そのときは a=0 で計算すれば良いです。
ちなみにbは定数で、実験的に0.15秒程度と求められています。

この数字を入れて頭で判断する時間を計算してみると、
  • 選択肢が1つのとき T = 0.15log2(1+1) ≒ 0.15
  • 選択肢が2つのとき T = 0.15log2(2+1) ≒ 0.24秒
  • 選択肢が3つのとき T = 0.15log2(3+1) ≒ 0.30秒
  • 選択肢が4つのとき T = 0.15log2(4+1) ≒ 0.35秒
  • 選択肢が5つのとき T = 0.15log2(5+1) ≒ 0.39秒
  • 選択肢が6つのとき T = 0.15log2(6+1) ≒ 0.42秒
になります。まあ、難しい計算式はおいといて、頭の中で判断して筋肉に命令を出すまでにこのくらいの時間がかかるようです。

水泳のケースだと、頭で判断して筋肉に信号を出すまでが上の選択肢1のケースで0.15秒。そこから筋肉を動かして、足を伸ばして台から離れるのに0.35秒。合計でリアクションタイムが0.5秒程度になっているようです。


...で、先ほどのラリーを時間軸に置いてみた図に、この時間を載せてみるとこんな感じ。

バドミントンスマッシュとレシーブと選択肢の数ごとのリアクションタイムの図


リアクションステップの後の踏み出しの時点で判断が終わっているとすぐに動き出せるので、そこを起点に判断する時間を入れてみました。

#リアクションステップが終わって、伸びはじめてヒット(レシーブ)するまでが筋肉を動かして目的を達成するまでの時間aです。
#aはスマッシュレシーブのときは0.3秒ぐらいですね。クリアだと移動距離が長いので,もうちょっとかかるでしょう。


選択肢が6とすると、ほぼ振り始めの時点までの情報(そこまでに見ていた景色)からどこに足を出せば良いか判断していることになります。打ち出されたシャトルをみて判断となると、選択肢は1から多くても2でないと間に合いませんね。

どうやら、シャトルを見て判断して動いたら間に合わないようですね。
#さすがにバドミントンのケースが選択肢1とか2に相当するとは思えませんから。

「変に予測しないで、シャトルをよく見て動け~」ってアドバイスはNGのようです。

あと、相手がぐっとためを作ったときにドロップに引っかかるなんてのもこれだと納得ですね。
選択肢6ぐらいの感覚で待っていると、振り始めまでの情報で判断することになるので、判断を誤って引っかかることになります(悲)。


とはいて、バドミントンってこんな単純に「選択肢がいくつ」では測れない気もしますよね。
次回はもうちょっと複雑なケースを考えてみたいと思います。

もうちょっとで暖かく、バドミントンをより楽しめる季節になりますね~♪
#花粉症の人はちょっと...かも知れませんが...。

ではまた!
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